Tradescantia sillamontana Matuda
トラデスカンティア シラモンタナ
白雪姫・Whight velvet


メキシコ原産の多年草。植物体全体が白い毛でおおわれていて特徴があり、“白雪姫”や“ホワイトベルベット”などの園芸名がつけられている。白い毛は直射日光や水分の蒸発を防ぐ役割がある。


 Fig.1 Tradescantia sillamontana 
 
 Fig.2 白い毛におおわれた葉

葉は卵形やや多肉質で、180°に配列し幾何学的なパターンをしている。 紫紅色の花は朝方に咲き、午前中には雄しべの花糸がクルクルと巻き始め、昼近くには花弁が閉じてしまう。

 
 Fig.3 花の雄しべの変化  午前 8:40
 
 Fig.4 午前 10:30
 
 Fig.5 午前 10:50(左) 午前 11:10(右)
 
  Fig.6 花がしぼむ 午前 11:40

乾燥ぎみに育てると白毛が密生し、節の間が詰まる。 耐寒性があり路地植えでも冬を越すことができる。



 Fig.7 枯れた苞のようす


 Fig.8 種子は褐色で円形、表面は凸凹、中央にエンブリオテガが見える


この種を最初に記載したMatudaとは日本人の植物学者 松田英二( Eizi Matuda)氏である。1922年にメキシコに移住して活躍し、6000種以上の植物を集め植物標本の土台を作り上げ、発見新種は約700種、発表論文は180点を越えているメキシコでも最も有名な植物学者の一人である。

種小名の“sillamontana”は、本種が生育する北メキシコの山 Mt.sillaにちなんで名づけられている。

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